原著者: デリック・バング(Derrick Bang)
和訳:PFJW(Peanuts FAQ Japanese Workshop)
Last Update: Oct.1,08
4.29) ウッドストックはなんという種類の鳥ですか?
(訳: Charn)(5/01/2006)
簡潔にお答えします:わかりません。シュルツ氏は私たちに何も言ってはくれませんでした。
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しかし、彼は実際にはいくつかのコミックで、このアイディアを長期にわたって繰り返し使っています。そこでは、スヌーピーが彼の小さな友達がいろんな鳥であるかもしれないと思い、ウッドストックもそれぞれの真似をしようと試みます。このネタはまずカラスで始まり(1979 年 5 月 11 日のコミック)、それから 1 年以上後、1980 年 9 月 13 日に、スヌーピーが真剣に彼の所有する「鳥類案内(Guide to Birds)」という本をチェックします。彼の最初、ウッドストックはアメリカン・サンカナゴイ(訳注:サンカナゴイは黄褐色のゴイサギの総称)ではないかと思いつき、その後、いくつかのコミックで、この犬と鳥のコンビが、チャバラマユ・ミソサザイ(Carolina wren;1980 年 9 月 22 日)、アカバラ・トウヒチョウ(towhee;1980 年 9 月 24 日)、 アメリカ・カッコー(yellow-billed cuckoo;1980 年 9 月 29 日) 、カナダガン(Canada goose;1980 年 10 月 1 日)、アメリカ・ムシクイ(warbler;1980 年 10 月 3 日)、ハイガシラ・アメリカムシクイ(Mourning warbler;1980 年 10 月 9 日) といった様々な種類の鳥の鳴き声を真似ています。スヌーピーは結局ウッドストックが何鳥であるか突き止めるのをあきらめ、「僕の知る限りでは、君はアヒル (duck)だよ。(1980 年 10 月 11 日)と言い、ウッドストックは傷つきます。スヌーピーはすぐにその言葉を撤回してウッドストックを抱きしめますが、この時点でウッドストックがどんな鳥なのかは重要ではなくなります。唯一大切な事実は、彼がスヌーピーの親友であるということなのです。
上記で引用した多くのコミックは、Here Comes the April Fool と Dr. Beagle and Mr. Hyde に収録されていますが、残念ながら「鳥類案内」に触れているものも含め、まだまだ多くが未収録のままとなっています。
もうひとつ、ここで注記する価値のあることが。私の友人のティム・チャウ(Tim Chow) は、シュルツ氏は彼が何鳥かについて、生来的な特徴というよりむしろ後で取得できるものだという考え方で遊んでいたのだと指摘しています。すなわち、ウッドストックがもし十分にイーグル・キャンプ(eagle camp) でうまくやっていけてたら、彼はワシ(!)に成長できていたのだと。
(もちろん、そんなことは起こりませんでした・・・。)
この後者の事件があった 1953年までに、スヌーピーはまだ他の子供たちの家を訪問していますが、それでも彼がチャーリー・ブラウン以外の誰かと住んでいると強く示すものはありません。例えば、1953 年 11 月 28 日に、チャーリー・ブラウンはスヌーピーに寝るように言いますが、明らかに両者ともチャックの家にいます。
しかし、再び曖昧さが忍び寄ります: 1954 年 12 月 15 日のコミックで、ピッグ=ペンがポケットから出したキャンディーをスヌーピーに素早く渡した後、チャーリー・ブラウンが、「シーッ、良き友スヌーピー、君は僕と一緒に家に帰って水を飲んだ方がいいよ。(Psst ... Snoopy, ol' pal ... you'd better come home with me, and have a drink of water.)」 と言っています。「僕と一緒に(with me)」というフレーズに注目してください。もしスヌーピーがチャーリー・ブラウンと一緒に住んでるのであれば、単に「家に帰ったほうがいいぞ。("You'd better come home.")」と言うだろう、と指摘する人もいます。
最後に、1955 年 10 月 15 日に、チャーリー・ブラウンがスヌーピーに食卓から食べ物をあげているのですが、そのとき、「ほらよ、良き友。(There you are, old friend)」という、かなりスヌーピーの飼い主らしいフレーズを言っています。ところがこの 2 〜 3 週後、11 月 1 日には、チャーリー・ブラウンはスヌーピーにテレビの前で食事を与えていますが、そこは明らかにチャックの家なのです。さらに、11 月 3 日には、チャーリー・ブラウンはバイオレットに、「この街のすべての犬が繋がれていないといけなくなったんだ。」と話し、バイオレットがチャーリー・ブラウンもスヌーピーを繋いだのか尋ねたところ、彼は「もちろん・・・。他に何ができるっていうんだい?」と言っています。この時点で、明らかにバイオレットはスヌーピーをチャーリー・ブラウンの飼い主だと思っています。そしてさらに数週間後の 11 月 18 日、チャーリー・ブラウンはパティに、スヌーピー(既にロープで木に縛り付けられてはいません)を「義理でがんじがらめにしてあるんだ("tied up with a sense of obligation") と言っています。このことも、彼がスヌーピーの飼い主である強力な証拠です。
スヌーピーにエサをあげることは既に習慣になります。12 月 8 日、チャーリー・ブラウンはシャーミーに、彼はあと一分したら行くよ、「猟犬の世話をする (attends to the hound) 」から、と言っています。1956 年 3 月 10 日には、チャーリー・ブラウンはルーシーに、スヌーピーはいつもお腹が空くと彼のところにごはん皿を持ってくると言っています。
1956 年 12 月 14 日、チャーリー・ブラウンはスヌーピーに新しい首輪(もっと男っぽいもの("...something more masculine")) を買っています。また、1957 年 11 月 14 日には、チャーリー・ブラウンはスヌーピーを「僕の友(My pal)」と呼び、「みんな家に帰ったときに出迎えてくれる犬を飼うべきだよ。("veryone should have a dog to greet him when he comes home.")」と言っています。
そして、最後に--ほんとに今度こそ最後に--私たちは 1958 年 9 月 1 日に、決定的な証拠を得ることになります。この日、チャーリー・ブラウンは彼のペンシル・パル に手紙を書いています。彼の忠実な友は何が起こるかテーブルの上をじっと見ていると、チャーリー・ブラウンは、「ああ、そうだ。僕にはスヌーピーという名前の犬もいます。彼はちょっとイカれてます。」と書き加えます。この時点で、スヌーピーは間違いなくチャーリー・ブラウンの犬なのです!
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